Redundanz

僕の言葉は、人と話をするためにあるんじゃない。

0220

 なんとなく怠くて、昼くらいまで寝ていました。頭は起きているのだけど、身体が覚醒することを拒否している感じで、半覚醒のままぼーっとしていました。たくさんの夢を見た気がする。

 それから起きて、所用を済ませて、書店で本を買いました。記号論理学Ⅱのレポートが行き詰っていたので、ちょっとばかし趣向を変えてみるかと、数学ガールゲーデル不完全性定理の巻を読んでみることにしたのです。それと、ふと目についてしまったウィトゲンシュタインの日記。躊躇いはしました。僕は彼の思想にではなく、その人柄と苦悩に対して、過剰な親近感を、ともすれば憎愛や憧れといえるようなものを持っている、それは僕を本来意図するところから乖離させてしまうだろう、そう考えたのだけど、ぱらぱら捲ってみるとやはり面白くてレジへ持って行ってしまった。書物に対して財布の紐が緩みがちなのは、"参考図書"の幅が広がってしまった現在、余り良くないことのように思います。自己正当化も大概にすべき。

 夕飯を食べて、以降ずっと数学ガールを読んでいます。僕が結構な時間を掛けて頭に染み込ませた、形式についての幾ばくかの理解が、とても平易に解説されていて、少し悔しかった。(登場人物たちの飲み込みの早さも(性質上仕方のない事とはいえ)) 自分の理解の及んでいなかったことについていくつか得るものもあって、僕はまだまだだなあと無能感に苛まれています。
 どうしたら賢くなれるだろうか。ああ、時間が無限に与えられていたら!けれども僕の生は有限で、成長の終わりはもっと早く訪れるだろう、それに対する焦りが、僕の胃を締め付けます。
 学校の教育課程を言い訳に怠けてきた自分の愚かさが、かなしい。