Redundanz

僕の言葉は、人と話をするためにあるんじゃない。

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 台風一過。僕の実家は台風名所宮崎のマンションの七階にあるから、台風が来るとそれはもう非日常な感じがありました。轟々と揺れる窓、雨の音。でもそんなことより、僕はベランダに置かれた植物たちのことを心配していたのを覚えています。気候の大きな破壊力の中にやわらかい植物を放っておくことは、なんだかいけないことのように思われたのです。それから、見るに耐えないとも。そんな僕の心境をよそに、彼らはなんだかんだたくましく生き延びて、安心した僕はまたベランダの植物たちのことなど忘れるのでした。

 コミュニケーションサポートルーム。ADHD様の症状を改善したいならコンサータ出せるかもよ、とのこと。最近ギフテッドのことについて調べていて、そういう子どもたちはしばしばADHDに誤診されて問題になっているとの記事を読んだことがあったので、少しためらいもあります。僕がギフテッドと呼ばれうる能力を持っているかというと甚だ疑問ですけど、自分の知能の特性にそれなりの愛着はあるし、それを強引に変えてしまうのもどうかな、とか。ううん、でも実際生活が成り立ってないのは事実だし、もし仮に自分に才能があったとしても現状ではそれを活かすのは難しく、それならば大学にいる間はそういう薬でなんとか凌ぐのもありかもしれないとも思います。逆にそれでいろんなことが出来るようなるかもしれないのだし。まあものは試しだよね。ああそうそう、知能検査の結果ではあんまり問題なかったけどやっぱり僕は偏ってると思うんですという話をしたら、これだけ点数高ければ得意な部分でカヴァしてるんじゃないかなみたいな返事をもらって、何のための検査だ感がありました。僕は未だに厨二病に罹患しているので極端な能力差を得意な部分で補っている人間像に憧れたりもするけど、実際自分がきっかけを求めて検査受けるとなるとそういう詐称は見抜いてくれよと思ったりする。尺が短いのか、製作者の理解が甘いのか。僕だったらもっと良いテスト作るのに(冗談です)。僕がまともになれる魔法はないのだろうか。

 講義を受けて、それからバイト。バイトにゆく路上で足首をハチか何かに刺されました。滅茶苦茶痛かった。今でもちょっと痛いです。やばい虫じゃないかと不安。
 バイトはそれなりに順調。小学生向けの太陽系に関する問題を解きながら、頭のなかで太陽と地球を回転させる能力が下がっているのを感じました。昔は心に思い浮かべた太陽系の模型をくるくるまわしてテストを乗り切っていたのだけど。できることができなくなるのはこわい。想像力を鍛えなおさなきゃ。