そういうわけで一人電車に揺られて夢の島までやってきたは良いのだけれど、はたしてぜんぜん星なんて見えませんでした。いや、確かに都心などよりはずっとましなのです。僕のアパートの周りなんて目を凝らしてようやくいくつか等級の小さな星を認める程度なのですが、夢の島では少なくとも百程度の星は目に入ってきます。じっと眺めれば小さな星たちも見えます。しかしその程度なのです。満点の星という具合にはゆきません。いくら街の灯から離れているとはいえ、やっぱり周囲は明るいし、なにより雲が明かりを反射してぼんやり輝いている。東京のあふれる光害の中で満点の星空を見ることなんてどだい不可能なことだったのでしょう。あまり期待していなかったとはいえ、すこしがっかりしました。鳥の羽の先端みたいに拡がった平べったい筋雲のほうが印象に残っています。
そういえば夢の島公園の隣には第五福竜丸が展示されているのですね。なんだか面白い取り合わせだなとか思いました。
まあでも、知らない場所を散策したおかげか少しだけ気分が前向きになってきました。今日こそはぐっすり眠れると良いのですが。明日は効果測定を受けにゆきます。明後日は一段階の試験。生活再建物資も買いにゆきたいな。しかしお金の余裕がない。