Redundanz

僕の言葉は、人と話をするためにあるんじゃない。

0210

 言語においてはミイラ取りは必ずミイラになる。相手を説得しようとすることは、相手の言葉を覚えることだからだ。多数の人々が曲がりなりにも共通の世界観を維持できているのは、この作用に依るところが大きい。もちろん身体的な同質性により生活環境が似通いがちだというのもあると思うけれど。

 眼を閉じて言葉やイメージが湧いてくるのを待つのが好きだ。というかそうしない限り僕は自分の考えていることや望んでいることにアクセスできない。だから長いことそうした時間を取れずにいると自己と自己認識のズレが拡がってもやもやと生きることになる。気をつけなきゃいけない。