Redundanz

僕の言葉は、人と話をするためにあるんじゃない。

0616

 今日は社員総会なるものがあり新入社員は自己紹介を求められたので「自己とは何か」という問いについて話をした。たぶん僕の自己紹介はそれで尽きると思う。

 ここ最近、帰り道に都電荒川線を使ってみている。山手線で大塚まで行きそこで乗り換える。大塚駅周辺のこじんまりと整っている感じが好きで、ときどき駅ビルの本屋で立ち読みしたり駅前広場のベンチでぼーっとしたり。今日はふと良い日本語が読みたくなって村上春樹の「スプートニクの恋人」を読んでみた。やはり彼の書く日本語は音楽的でいいと思う。無辺の宇宙的孤独。

 白杖で地面を叩きながら盲人が淀みなく階段を降りていた。たぶん彼は階段の段数を記憶していたと思う。そういう生活があることをちょっと面白く感じた。