Redundanz

僕の言葉は、人と話をするためにあるんじゃない。

2022-01-01から1年間の記事一覧

注意

自分の内側をつねに減圧しておくことだくぐもって遠い心音が厚いガラスの向こうに聞こえる純粋意識は夢に空いた穴 完全な真空さめればさめるほど私の時計は自由になる羽毛と鉄球の区別は失われ記号たちは烏にまじって遊んでいる しかし私は singularity にな…

過程

閉じた目蓋のうらの暗闇は星空よりも広くなければならない。湖の底でたゆたいながら、肌になじむ水の動きに心をとかし、何もないことに耐えかねた空間がふつふつと泡立つのを待つ。指先のみを頼りに、光と闇の隙間から鍵を拾い上げるとき(もちろんそれは誰…

左利き日記3

哲学探究を読む(25)

なんやかんやで一年経ってしまった。もう少し時間をうまく使わねば。がんばれわが前頭葉。 ある特定のゲームの外部で「この対象は複合的か?」と問うことは、ある幼い子供がかつてやったことに似ている。その子供は例文に出てくる動詞が能動態か受動態かを言…

圧縮

無限に大きな紙が不気味だったので折りたたんで折紙魚にした冷たく重い水の底二度あることが三度ある場所 だから一枚の鱗は無限に重なる超越論的議論の帰結はそう示唆するものの確かめることはできずそれゆえ知性が立ち上がる無視された差異の残響折り出され…

左利き日記2

左利き日記

0508

なんとなく気に入っている写真シリーズ。

0506

精神が停滞しています。意識のアクセルを踏み抜けなくなった。 現実とフィクションを区別するとはどういうことだろうか。フィクションを特徴づける性質としてぱっと思い浮かぶのは、1.作り手が存在すること、2.認識にメディアを必要とすること(一次感覚…

0226

われわれは言葉を用いて言葉について考えることができる。文は主語と述語から成ること、動詞や形容詞といった品詞の区別が存在すること、言葉には意味があること、などのことを、われわれは言葉を用いて記述することができる。いままさに僕がそうしているよ…

0211

誰も加害されない完全な社会のためには、まず完全な罪の体系が規定されねばならない、当然のことながら。「加害者」を処分するにあたり、その正当性が何らかの基準に裏打ちされていなければ、そしてその基準を(加害者を含めた)全員が認識していなければ、…