Redundanz

僕の言葉は、人と話をするためにあるんじゃない。

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

0719

退屈を友とせよ。 駅のホームでカラスがなにか丸いものをくわえているのを見た。よく見るとそれは小型の鳥の卵のようで、どこぞの誰かの巣からかっさらってきたのだろう。じっと眺めていると、カラスはそれを柱の根本に立てかけて固定し、それから嘴で器用に…

0711

いろいろなことをすぐに忘れてしまう。忘却の荒波は概念の伽藍を削り取っていく。しかしその浸食作用に耐えることのできた構造は、強固であるばかりか、その浸食プロセス自体を我がものとし、自身を洗練させていく。それはどこまでも宇宙的な営みだ。美しく…

0707

昨日書いた話をいま一度整理しておく。f(x)=2x+3 と関数を定義する際の x は、 f が引数に対しどのような操作を加えるかを示すための仮の存在であって、それゆえ x を用いて関数定義を行ったからといって f が x の関数であるということにはならない。したが…

0706

数式の構文論?について考えていた。f(x)=2x+3 という関数定義をプログラミング言語的に捉えると、 x は argument ぽく見える。とすると、この x は f の定義の外側では意味を持たないはずで、それならたとえば「関数 f を x で微分する」という表現はナンセ…

0701

人はときに歴史の IF を考える。第二次世界大戦で枢軸国が勝利していたら、とか。こうした可能性検討の妥当性は、予測に用いた世界のモデルがいかであったかに依存している。裏を返せば、予測モデルを評価するために IF を考えることには意味がない、換言す…