Redundanz

僕の言葉は、人と話をするためにあるんじゃない。

0711

 いろいろなことをすぐに忘れてしまう。忘却の荒波は概念の伽藍を削り取っていく。しかしその浸食作用に耐えることのできた構造は、強固であるばかりか、その浸食プロセス自体を我がものとし、自身を洗練させていく。それはどこまでも宇宙的な営みだ。美しく磨かれた知恵の樹は、混沌の中で生活を持ち上げている。

 それ単体では少し物悲しい旋律を楽しげなリズムで駆動するアイロニーが僕は好きなのだと思った。「謎の少女、再び(迷宮)」とか。