Redundanz

僕の言葉は、人と話をするためにあるんじゃない。

0226

 僕は「ほんとうの」よりもむしろ「結局のところ」が知りたいのだな、と思った。

 引っ越しをしました。長いあいだ貼っていた絆創膏を引剥したときみたいな痛みがあります。この痛みもまた時間とともに癒えてゆくのでしょう。そして癒えてしまった傷跡を見て一抹の虚しさを感じるのです。過去はスーパーボールのように跳ねながらやがて動かなくなってゆきます。

 平均が先にあってその周りに値が集まっているのではないように、目標に向けて放たれた銃弾は、「真の軌跡」の周りに分布するのではなく、そのように分布する銃弾たちが総体として目標を狙うのだ。確率分布を所与のものみたいに扱っていると忘れてしまいがちだけれど、「理想的なシステムの不完全な実現値」があるのではなく、そういうばらつきのある状態たちの中に理想的なシステムが浮かび上がって見えるだけなのだ。この順番を逆にしてはいけない。と思った。

 引っ越しに託つけてHHKBを買いました。こいつぁすげぇや……