Redundanz

僕の言葉は、人と話をするためにあるんじゃない。

0802

 散々な一日でした。

 正午過ぎになってようやく、家から住民票と戸籍謄本の写しが届いたので、パスポート発行の申請に新宿へ。GPSに導かれるままに旅券課へ向かうと、そこは東京都庁でした。相変わらず大きいです。そういえば東京都庁舎の設計には少しだけ父も関わっていた気がする。いや、関わる予定だったけどその前に建設会社をやめたのだったかな。
 東京都民広場という安直なネーミングの閑散とした広場に旅券課の窓口はあって、そこだけが多くの人で賑わっていました。まずは申請書類を書かねばと思い用紙をもらって必要事項を記入していると、本籍地を書く欄があったので、本籍はどこだったかなと送ってもらった戸籍謄本を取り出そうとして、必要な書類一式を家に忘れてきたことに気付きました。自分の不注意さを呪い、もう申請は今度でいいかとも考えたのですが、翌日、翌々日は休業日であるらしいのです。(公的機関はいつもそうだ)あまりパスポートの発券が遅くなると、ビザが間に合わない可能性も出てくるため、泣く泣く家に取りに戻ることにしました。
 窓口を離れるついでに、窓口の傍にあった写真屋で、証明写真を撮りました。目にかかると証明写真として良くないので無造作に前髪を分けたのですが、出来上がりを見ると非常に珍妙な髪型になっており苦笑。10年間この写真を使うのかと思うと少し嫌な気分になります。どれもこれも、美容院が予約でいっぱいだったのが悪い。
 家に帰って書類を持って再度旅券課へ。手続自体にはそれほど時間はかかりませんでした。少し不安だった居所申請も滞りなく進み、後は一週間後の発券を待つばかりです。ひとまず一安心。
 僕は手続きというものがどうも好きにはなれないのですが(まあ好きな人はそんなにいないでしょう)、制度化された面倒はそうでない面倒よりも幾分マシかなと思えるようになってきました。なんと僕に社会性が芽生えつつあるぞ。
 
 そのあと、旅行の代金を入金に。航空券発券の手続きがあるから今日までに入金するよう言われていたのです。都庁へゆく際に見つけていたUFJの支店のATMから入金をしようとしたのですが、ここで大失態を犯してしまいました。振込先口座番号を入力する際に、連続する0の個数を間違えてしまったのです。色々と焦っていたために、ろくに確認もせずに入金してしまい、出てきた明細を見て愕然。どうやら僕は全く関係のない口座に振り込んでしまったようなのです。どうしようかと慌てたのですが、とりあえず銀行に問い合わせたところ、何とかなりそうな雰囲気に。僕のカードがUFJのものだったのと、すでに営業時間を過ぎていたこと(つまり僕はこの時点で間に合っていなかったのです)など好条件が重なったおかげかも知れませんが、結構すんなり払い戻し手続きをしてもらえました。(振込手数料まで戻ってきたのには驚いた) わざわざ警備員さんを派遣してもらい本人確認をするということまでしてもらっているので、結構大変な事態だったことには変わりないのですが、案外なんとかなるものなのだなあ、とか。
 そういえば警備員さんが派遣されるのを待っている間に、外国の人に英語で話しかけられました。バスの乗り方を聞いているようだったのだけど、僕が複雑な新宿の交通機関を把握しているはずもなく、振込の失敗でテンパっていたことも相まって、標識を見ろと答えてしまいました。聞く相手を間違えたことに気付いた彼らの失望した顔がつらかった。(僕の思い込みかもしれない)
 それから、HISの方に振込が間に合わなかった旨を伝えると、コンビニ支払いなら土日でも可能なので、それで払ってくださいということになりました。もしあの時に振込に失敗しなかったら翌営業日まであちらに入金されないという事態になっていたことを考えると、これは結局運が良かったのだということになります。人生万事塞翁が馬とはよく言ったものだ。僕のメールアドレス宛にコンビニ支払い用の通知が届くらしいので、それを待ちましょう。ところでコンビニであんな額のお金を払えるものなのかしら。すこし不安になる。

 今日は疲れたので後はゆったり過ごしましょう。こんなに失敗をしたのも生活リズムが崩れてよく眠れていなかったせいだろうし。二度とこんな面倒事はごめんだけど、少しだけこの状況を楽しんでいた自分もいるので、やはり僕は馬鹿なのかもしれない。