Redundanz

僕の言葉は、人と話をするためにあるんじゃない。

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 眼鏡を失くしました。とてもかなしいです。今日はバイトの研修に行ったのですが、その帰り際に、机の上に眼鏡を置き忘れかけました。その時はすぐに気付いて取りに戻ったのですが、その際に面倒臭がって鞄にしまうことをせず、なんとなく(なぜかは今でもわかりません)かけるのも嫌だったので、とりあえず書類を書く間だけでもとポケットに突っ込んだのです。これがいけなかった。僕はうっかりそのことを忘れてしまい、そのままうちに帰り、気づいたらポケットの中には何もありませんでした。可能性としてはバイト先で書類書いていた時に落としたというのが一番ありそうなことなのですが、事務所に問い合わせたところ、落とし物として届いてはいないらしく、やっぱり道中で落っことしたのかもしれません。ああ、僕はなんて馬鹿なんだろう。この前のブレザーの件といい、最近の僕はうっかりしすぎです。極端に注意力が下がっている。それとも昔からこうだったろうか。僕は物に対する愛着は強い方で、こういう時は頭のなかがそのことでいっぱいになり、他の何も手につかなくなります。見つかってくれるといいなとか、今頃は渋谷の雑踏で蹴られて踏まれて壊れてしまっているだろうかとか、ぐるぐる思考がめぐります。僕にとって大事なものでも、他の人にとってはそうではないという非対称が、僕にはとても恐ろしい。だから僕は、自分の大事なものは自分の目の届くところに常に置いておかねばと半ば脅迫的に感じるのです。僕のいない時に誰かがそれに触れるようなことがないように。そしてこれは、僕の他人とその所有物への関心の薄さの裏返しでもあります。非道いようだけども、これは僕の適応の結果なのだ。
 見つかるといいなあ。