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Redundanz

僕の言葉は、人と話をするためにあるんじゃない。

0505

新しく言葉を覚えるのはむつかしい。辞書的な定義を知るだけでは、その言葉を正しく理解したことにはならない。言葉を知ることは、その言葉の使用に妥当する新しい状況を知ることであり、世界に新しい境界を引くことである、と思う。たんなる言い換えによっ…

0408

哲学は自己免疫疾患です。 システマティックに生きているとすぐ人生が今日×N日になってしまう。より効率的に生きてゆくために作り出された仕組みが、人間を生きることから締め出してしまう。問題なのはここで「さあ非効率なことをしよう、不合理なことをやろ…

0401

「選言は絵に描くことができない」と言っている人を見かけて興味深い視点だと思った。「林檎がありかつ蜜柑がある」という状況は林檎と蜜柑を一緒に描けば伝わるが、「林檎または蜜柑がある」という状況はどう描いたものかよくわからない。「林檎がある」「…

0329

ふと思ったこと。僕は概念を分析することにあまり価値を見出していない。たとえば愛と友情の違いとか、真実と美の類似性とか、そういう主題について考えることに意味を感じないのだ。というのもわれわれはそれらの概念をふわっと扱っているのであって、その…

0324

大学を卒業しました。学術機関としての大学とは相性が悪かったけれども、場としての大学は好きだったのでちょっとさみしいです。こういう場所をまた見つけられると良いのだけれど。 ちょっとした振り返りを書いておく。 高校卒業前日の夜、自分の何者でもな…

0304

4月からはひとまず計算機巫女業をやって食べていきます。kaggleのData Science Bowlで優勝して賞金で生きていくというのも考えているけど、流石にそれは厳しそう。 自分が物事を後回しにしてしまうのは、正しい後回しの仕方を知らないからなのだな、というこ…

0228

論理の説得力は錯視のそれに近い、ということをふと考えた。 『プロレゴメナ』をちびちび読んでいます。今更ながらやはりカントは偉大だと思う。ただ純粋直観と経験的直観の区別は彼が考えていたほどには厳密なものではなく、むしろスペクトラムをなしている…

0213

卒論の口頭試問が終わりました。いったいどんなダメ出しを食らうのだろうと戦々恐々としながら行ったらわりと恙無く終了しちょっと拍子抜け。主査の先生から「一つの哲学としてちょっと感動した」と言ってもらえたのは嬉しかった。まあ所詮は学部の卒論だか…

0211

素敵な問いを建てられる人間になりたい。 最近ずっと鬱っぽかったのだけれど、試しにDMAEを買って飲んでみたら随分元気になった。神経伝達物質の原料が足りていなかったらしい。やっぱり食事は大事だなあと思うわけだけど、僕のような人間の場合、食事のため…

0131

価値概念の中心にあるのは有限性とその所有だと思うのだけれど、コンピュータというのはそれと真っ向から対立するデバイスである。いちど情報化されたものはいくらでもコピーし転送できるわけだから。だから価値という概念を情報社会の中で維持するためには…

0129

人間は(というか生物は)知覚を行動に変換する関数として捉えることが出来ると思う。で、単純なフィードフォワードネットワーク(つまり直観)では計算の深さに限界があるから、繰り返し構造を導入して効率化を図ったものが言語である、と考えてみたい。こ…

0110

世界は本のようなもので、そこには喜びと悲しみ、信仰と懐疑、自由と必然、その他ありとあらゆるものが書かれているけれども、しかしこの本には読み手が欠けている。未だかつて世界を読んだ者はいないし、これからも決して現れない。閉じ込められた文字たち…

0107

われわれは宇宙の使いみちについて知っているだけで、宇宙については何も知らない。 真に考える価値のある問題のほかに何も考えたくないと思う。しかし真に考える価値のある問題などあるのか。すべての哲学的問いが言語論的なのであれば、つまりすべての答え…

1201

くるりくるり。無限小の円周を歩いて回る。 孤独について考えていました。思うに僕は、あらゆる超越的なものたちを言語ゲームの内側に位置づけるにあたって、他者性という超越も退けてしまったのだと思います。何が言いたいかというと、他者というものもまた…

1118

物事を抽象化するためには、捨象される部分が一個の対象として"見えて"いなくてはならないということに気付いた。つまり抽象化においては瑣末な情報が落ちているのではなく、それらが(こう言ってよいのかはわからないが)無意識に回収されているのだ。個々…

1026

強化学習では長期的な報酬の最大化の困難さが問題になっているけれども、人間でも同じことが言えるはずである。つまり報酬はできるだけ短いタイムスパンで明確に与えた方がよい。先日久しぶりにタイピングゲームをやっていてそれを実感した。ためしに細かい…

1016

自分には多少のアレキシサイミア傾向があると思う。アレキシサイミアとは自分の情動を認識することが不得手な性質のこと。そしてその欠陥を、観察によって補っているところがある。たとえば自分は絵を描くことが好きだと思う。でもじっさい絵を描いていると…

1015

卒論がなかなか書けないので焦っています。内容自体は大筋で決まっていて、喩え話もたくさん用意してあるのに、なかなか筆が進まない。計画的に少しずつ書いてゆけば良いのだと言葉の上では思うのだけれど、心の底ではこれは「一気に書いてしまう」べきもの…

1014

ランダムネスもまた言葉、観念にすぎないのだ、ということを思う。つまりそれに対応する実体がこの世界にあるわけではないということ。無意味が非意味であるのと同じように、無規則もじっさいは非規則として見出された一つの規則なのだということを考える。…

1013

紙面を線によって分割することを考えよう。言うまでもなくこれは分節化の比喩である。紙面は世界であり線は文法であって、線に囲まれた領域は観念である。さて、ある領域を囲むために引かれた線が、意図せず他の領域をも囲っているということがありうる。こ…

0928

予測という課題も実際は分類なのだ、ということに気付いた。というか、(これは妙な表現なのだがとにかく僕にはそういうことがある)、以前気付いていたことがようやく腑に落ちた。つまりこういうことである。いかに物理学とはいえ、あらゆる意味で未来を予…

0926

最近また鬱っぽくなっている気がする。突発的な面倒事にまったくと言っていいほど対処できない。不調の影響を最も受けにくいのがルーチンワークであるためなかなか気付かなかったけれども、これはなんらかの対処を考えたほうが良さそうだ。ぐえー。 自分の文…

0925

論理定項がこの世界に実在するかという議論において、若きウィトゲンシュタインはラッセルに対し「この部屋にサイがいないことを証明せよ」と食ってかかったという。「否定」のような論理定項が実在するなら、それを見せてみろというわけである。結局ラッセ…

0924

記号とは対象を代替するものではなく、むしろ人間を操縦するための特殊な刺激であると捉えたほうが筋が良い気がする(これも一つの喩えだが)。少なくとも「計算は予測をしないが、君は計算によって予測をすることができる」というウィトゲンシュタインの言…

0923

DeepMindのsynthetic gradientsを試してみようと思っていたのだけど(weightの更新にbackwardを待たなくて良いのは魅力的である。しかし本当にうまくいくのか?)、Chainerで書くのは結構面倒そうだったので勉強がてら一から小さなニューラルネットを書いてみ…

0917

自分の気持ちというのもまた一つの言語ゲームである。気持ちに実体などない。生活の各場面において気持ちとして扱われる"表現"こそが気持ちの実態なのであって、その背後に本当の気持ちが控えているというわけではないのである。我々が自分自身を観察したと…

0913

何もしたくないときに何もしないでいられる人生にしたい。 僕らは"ほんとう"の世界については何も知れないだろうけれども、僕らが描いた世界(あるいは世界が描いた世界に言ってもよいかもしれない)についてならば、限りなく精密に知りうるだろう。僕らは世…

0831

メインPCが突然故障したので修理を依頼していたのだけど、今日業者が引き取りに来た。調べたところわりと頻発している不具合らしく、購入前の調査が甘かったなと反省しつつ保証期間内に故障したのは僥倖だったなと思う。ただしばらくメインが使えないのであ…

0827

物理学が現象を高精度で予測できることは、すべては解釈でありゲームであって世界と直接関わるものではないという認識に相反するように思われる。われわれは世界について何か本質的な知識を掴んでいるから、それができるのだと言いたい気持ちになる。とくに…

lucidity

lucidity【名詞】 1清澄,透明. 2明瞭,明晰(めいせき). 3(精神病患者の)平静,正気. 僕以外の人間だって「私だけの赤さ」について語ることができる、だからそれは本質的な問題じゃない。だからといって誰にでも〈この私〉があるというわけでもない。意識と…

0815

MSCOCO Challengeは難航しています。なかなかきれいにInstanceを区別できない。論文を眺めた限りでは、最近の個体認識可能なSegmentation用のアーキテクチャはおおむね、ある個体における各要素の相対的位置づけを予測したのちそれらを統合するという方針を…

0811

りんごは実在するだろうか?いいえ、りんごはアトムの寄せ集めにすぎない。ではアトムは実在するだろうか?わからない、というのもアトムが実在するというときの「実在」は結局のところりんごの「実在」と同じ実在であるから。われわれに与えられている実在…

0806

現実をどこまで数学に近づけられるか。条件を厳しくしてゆけば実験は(正しい)数学的モデルに無際限に近づいてゆくという予感をわれわれは持っており、しかし無限に条件を厳しくすることはもちろんできない。ここで「無限に条件を厳しくする」ということは…

0805

「よくわかりません」という祈りの声だけが虚空を満たしている。 計算はそれを実行する基体に依存しないということが、われわれが世界に触れられないことの証明になりはしないか。証明というのは嘘で、いつものことながらこれは喩え話なのだけれども。言葉を…

0801

ヒューム『人性論』を読んだ。「世界について知ることはけっきょく自分の中にあるものを知ることに過ぎないのだ」というこの失望を、はるか昔の哲学者がすでに味わっていたということ。逆説的ではあるけれど、なにか勇気付けられたような気持ちになる。とに…

0729

ある状況においてそのルールが適用されうるかいなかを決定する必然的な規則は存在しない。たとえば法律はそれ自体で人を罰するものではなく、それを適用する仕組みがあってはじめて機能する。そして「ある状況」はつねに恣意的だ。この世界のカテゴリには「…

0718

すべての言葉が詩になる特異点。 砂漠の真ん中で星を見るのが夢です。 「私は見ている」という表現は「彼は見ている」と対比されてはじめて意味を持つ。そうでないならただ「見ている」で良いし、より正確には、それが見えたことによる行動の変化があれば良…

0709

世界に意味を見出すことは、世界にその使用法を見出すことでもある。だから世界の解像度を高めることは、願いと意志の精度を高めることでもある。 「われわれの語は「意味」という表現をもっている。ただそれだけのことがわれわれを誤らせてしまう。われわれ…

0702

パラメタ数の多いニューラルネットほど悪い局所解に陥りにくいという話をバイト先の上司にしていたとき、彼がこんなことを言っていた。「結局のところ社会主義よりも資本主義がうまくいっているのは、単に変数が多いからではないか、とかつて考えたことがあ…

0618

Chainer-SegNetを実装してみた。max_pooling_2dのbackward_cpuを参考にして書いたupsamplingがやたら遅かったので、ちょっと頑張って高速化。1桁くらいは速くなったけど、まだやりようはありそう。副残物としてpoolingのbackward_cpuも同じくらい高速化され…

0613

どうにも存在論は好きになれない。それはただの説得と辻褄合わせのゲームだ、と言いたい気持ちがある。もちろんそれは彼らだって承知しているのだろう、気に喰わないのはまさにその点なのだ。「せっかく生まれたのだから(たとえ無意味であろうと)人生楽しま…

0608

昨夜は抜き打ちテストのパラドックスに関する本質的な説明を見つけた気がして衝動的に文章を書いてしまったけれども、落ち着いて考えてみるとまったくそんなことはなかった。自分の衝動性については十分に自覚しているつもりだけど、そんな自覚も些細なきっ…

0607

ねこせんさんがTwitterで言及していたのにつられて、抜き打ちテストのパラドックスについて少し考えた。結局のところここにおける生徒の仮定とは「木曜日までに抜き打ちテストが行われないことを”予言できる”ならば、金曜にテストが行われることがわかる」と…

0531

ニューラルネットの学習においては、パラメタが多いほど悪い局所解に陥りにくくなる*1*2けれども、いちど良い解が得られてしまえば重みの小さなフィルタを取り除くことによってパラメタ数を減らすことができる。NVIDIAの論文*3によれば、性能を下げることな…

0528

好きな瞬間に散歩に出かけられるような人生を送りたいと思う。 どんな言葉も現実に対応してなどいないのだ、むしろ言葉はひとつの現実であり、現実が我々に何らかの制限を課すのと同じ仕方で、意味をもっている。 大量の人々を処理しているときの自動改札の…

0519

世界を分節化する区画線、これもまた一つの観念に過ぎないのだということをよく考える。言葉はいつもこっち側にあり、いくら手を伸ばしたところであっち側へ届くことはない。脳は脳自身を理解できないし、宇宙は宇宙自身を理解できない。理解というのはいつ…

0515

友人に誘われ五月祭へ。院生企画でq氏の発表を聞く。人間を計算資源として活用しようという話だった。「人間は非線形処理のできる最も安価な汎用コンピュータ・システムである。しかも重量は70キロ程度しかなく、未熟練の状態から量産することができる」とい…

0513

私というものも一つの相貌にすぎないわけです。 生と死の区分けも畢竟恣意的なものなのであって、それ自体に独立の意味を問えるようなものではないのだ。生の意味を問うことは、われわれが林檎を林檎として分節していることに意味を問うようなものである。 …

0505

今度こそlojbanを習得しようと思ってはじめてのロジバン 第2版を読んでいます。今ようやく半分くらい。この調子だとけっこうすんなり文法と基本語彙は覚えられそうだけれど、経験上僕は毎回この辺で急激にやる気をなくすので油断してはいけない。あといくら…

0504

世界の彩度が上がってきた。夏が近づいている。